シンデレラルーム 702号室
CASE3・罪深き愛に溺れて
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肌にまとわりつく生ぬるい湿気が不快で仕方ない、じめじめした梅雨真っ只中のある日。


「莉子ちゃんは元気?」


コーヒーを俺のデスクに置きながら、その不快感をもろともしないような笑顔で美和ちゃんが尋ねる。



「それ一週間前にも言ってなかった?
大丈夫、元気だよ」


「あら、そうだったかしら?まぁ元気なら何よりね」



少しふくよかなその体を揺らしながらうふふと笑う彼女が、本当の母親のように見えて俺も顔を綻ばせた。


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