桜花~君が為に~

第六話

私にできるコトは何だ?
無力な私は一体

彼に何をしてあげられるのだろう。



次の日の夕方
私は沖田さんの部屋の前に居た

「失礼します。」

そういいながら、
襖を開けて沖田さんの部屋の中へと入る。
彼は布団の上で横になっていた。
服の間から見える包帯が痛々しい。

「どうしたの?悠輝」


傍まで行くと
彼は私に声をかけてきた。


「…すみません。俺が油断したせいで
沖田さんに怪我を負わせてしまって」
「ああ、そのことなら気にしなくていいよ
ほら、別に大丈夫だし」


彼の笑顔が痛かった。
何故、彼はこれほどまでに優しいのだろう。
私は、この人を殺そうとしたのに…


「それでも、自分を責めるんなら
僕にお粥作ってよ」
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