ふたりの総長〜恋を知る〜
「えー、明日から夏休みですが━━━・・」



耳に入ってくる校長の話も雑音にしか聞こえない。



早く終わんないかなー?
早く家に帰ってアイスが食べたい。
そんな気分だった。





長ったらしい式も、教室でのホームルームも終わり下校時刻がやってきた。



何味のアイス食べようかな?
バニラ?イチゴ?やっぱりチョコ?



そんなことを考えながら鞄に荷物を詰め込んでいると、後ろから名前を呼ばれた。




「黒崎さん。ちょっといい?」



振り返るとクラスの男子が立っていた。
彼は確か、長田弘君。石山君と仲がいい男子だったはず。



「何?」



「今から校舎裏に来てくれない?」



小声でそう告げられた。



校舎裏?何で?って思っていたら、



「お願い!!」



って顔の前で手を合わせてお願いしてきた。



「・・分かった。」



なんか断るのもかわいそうに思えた。



「ありがとう!!絶対来てよね。」


そう言って彼は、石山君のもとへ向かった。





< 36 / 171 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop