大好きだよ

違う毎日

彼が死んでからもう一ヶ月になる。
あの時よりはうつ病は治まったがまだ少しギスギスしていた
それでも私は一般の人が過ごしている日常生活を送っている。
そんなある日、私の目の前に彼氏の友達が現れた。
「どうしたの朝斗君?」
彼氏の友達の伊藤 朝斗君。見た目はチャライが優しい人だ
「少し心配で見に来たのだ。」
朝斗君は私の顔を見てニコって笑った。
「翼先輩!勉強教えてください!」
ドンッ――
私の背中にいるこの子は後輩の鷺森 春君ドジっ子。でも根はいい人。 
「急に飛びつくな!今はなぁ!!」
そういって朝斗君は春君の頭を軽くたたいた
「大丈夫だよ。」
私は少し弱気な声で言った。
そう言うとと朝斗君は叩くのをやめてさっきの笑顔を作り私に話しかけてきた。
「この前わかんなかった宿題教えるから翼の家行っていい?」
朝斗君は首を少し斜めにさせて私に尋ねてくる。
「いいよ。」
私はか細い声だが朝斗君にそう伝えた。
「朝斗だけずるい!僕もいいでしょ?」
無邪気に春君はいった
私は一瞬戸惑ったけれどもばれないように微笑みながら
「いいよ」といった
私は気づかなかったが朝斗君は悲しい顔をしながら見ていた気がした
 帰り道
いつもの道でいつものように歩きいつものようにながめる景色はあの時から私の目には変わったように見えた
ただひとつだけ違うのは私の隣にいるのが朝斗君だってことだ
そう考えながら歩いていたときに朝斗君に質問された
「お前無理して笑ってねぇ??」
私は作り笑いの笑顔で
「そんなことないよ」

ほらこうやって私は嘘の泥沼にはいっていく
抜けたいくせに・・・

「朝斗君も無理して笑ってない??」
「そんなことないよ・・・」
なぜだろう朝斗君は照れているように見えて
悲しそうにみえた

しばらくの間何もしゃべらなかった

「私帰るね」
家に入ろうとしたときに
朝斗君に腕を引っ張られた
「なに!!」
私はびっくりして顔を上げようとした
すると朝斗君の顔は似合わない真剣な顔だった

「俺は・・・」

朝斗君の言った言葉に
私は目を大きく開いた
なぜならば・・・
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