部屋に入ると、すぐにパンプスを脱いでみた。


「やっぱり」


マメがつぶれてうっすらと出血している足の指を見て、滝本君にもらった絆創膏を貼った。


「気が利くじゃん」


そう口にしながら、目頭が熱くなるのを感じる。
私の事を気にかけてくれる人は、滝本君しかいないのかな、と考えてしまったから。


「はぁ」


もう一度シャワーを浴びたあとベッドに横になると、天井をボーっと眺めながら、大きな溜息が出てしまう。
 
啓太さんと一緒の出張を楽しみにしていたのに、夕食すら一緒に食べられないなんて、これじゃあまるで、いつもと同じ。