意地悪同期にさらわれました!
息を切らせながら俺の正面に立ち、俺を見上げる女を見て、ようやく誰だったかを思い出した。
秘書課の、……河西真澄。
半年ほど前に…一度だけ、寝た女。
飲み会の帰りに誘われるがままにそうなったが、初めからその場かぎりのつもりだった俺は河西の顔すら既に記憶には残っていなかった。
「河西さん?どうしたの」
……嫌な予感がする。
きっと……。
「野田さんと付き合ってるって、本当ですか!!」
…やっぱり。予感的中。