キスはおとなの現実の【完】
6.合コンは孤独(後編)
のみ会がはじまると、わたしのために再度自己紹介がおこなわれた。

まずは男性陣が、先ほどのムードメーカーから順番に名前と年齢をのべていく。

ナントカカントカ、ニジュウナンサイ。

はっきりいって興味がないと、こういうものは呪文に近い。

どうやら医大生は全員がかなり歳うえのようだ。
二十三とか二十四とか、そんな数字が耳にはいった。

医学部は六年制のうえ高校卒業後ストレートでの入学がむずかしいときく。
二浪、三浪することはざらなのだ。

ひとりひとりがプロフィールのあとに一発ギャグやテレビで流行りのお笑い芸人のものまねなんかを、いちいちつけくわえたりしていた。
とくに覚える必要もなかったので、わたしは苦く笑って流す。
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