30才の初恋

副社長、清水斗真

清水斗真は忘れたくても一生忘れられない男。


斗真とは幼馴染みでずっと一緒で、見た目も良くて、誰とでも仲良くなれる性格の斗真が羨ましかった。


ドジでのろまの私をいつも助けてくれた斗真。


そんな斗真が大好きだった。


小学生の私は恋がどんなものなのかも分からず、ただ斗真と一緒にいたかったのだと思う。


だけどある日、斗真に酷い言葉を言われた。


「おまえキモい、あちっに行け。俺に近づくな!」


その後どうやって、家まで帰ったのか覚えていない。


それから小学校へ通えなくなってしまった。


斗真がいつ転校して行ったのかも知らない。


中学も私立の女子中へ行ったが不登校になり家で勉強して、女子高女子大に通った。


忘れていたのに、今更何で私の前に現れのだろうか。



これは偶然なのか。


こんな気持ちのまま会社で仕事が出るか不安だが、辞めるといえば父親に叱られるだろうし。


又、逃げるのか、明日美。


逃げたいけど、同じ事を繰り返すのはもう嫌だ。


又大きなため息が出た。


逃げるか、ここで戦うか、その二つの道しかないの。



































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