犬と猫…ときどき、君


初めて逢った時から、あなたは不思議な存在だった。

最初に心に残ったのは、私を真っ直ぐ見つめる、その黒い瞳。

そして、時折聞かせてくれる……その柔かい、声。

それは、閉ざされがちな私の心を、無理矢理こじ開ける事もせず。


まるで乾いた大地にゆっくりと、優しく沁み込んでいく水みたいに、静かに静かに、私の心を潤していく気がした。



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