苦く甘い恋をする。
「何、驚いてんだよ。
“おやすみのキス”なんて、お約束だろ?」


長谷川くんは最初びっくりして、それからかわいそうな子を見るような哀れみの目に変わったけど。


でも、でも、でも……。


しょうがないじゃない!!


こんな甘いこと、今まで、誰にもされたことがないんだから。


ねっとりと絡みつくようなキスとか、それこそ強引なキスとか。


そんなことは多々あったけど、今みたいな……大切にされてるみたいな優しいキスなんか、今まで誰もしてくれなかった。
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