苦く甘い恋をする。
お泊りは、いつもホテルばっかりで。


男をウチに泊めるのは、初めてだったから。


ものすごく背の高い長谷川くんを見上げて固まる私に、


「……どうして欲しい?」


そう聞きながら、長谷川くんはコートに入れたままの手で私の体をするりと撫でた。


「俺は、君を温めてあげたいと思っているけど?」
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