数日後、わたしは再び社長に呼び出された。

それはお昼休みが終わった直後のこと。秘書からの内線を受け、わたしは児島さんにだけ社長室に行くことを告げ、席を外した。

業を煮やした社長。機嫌が悪そうにわたしに言う。


「それで、決心はついたのかね」

「別れるつもりはありません」

「君は会社を潰す気か?」

「…」


社長はわたしを脅しにかかる。

東京稜星大との取引がなくなったとして、そのことだけで本当に会社が破産してしまうのか、さすがに疑問だけど。

大きな痛手を負うことはわかっているので、答えられない。


「ならば、君にもいい相手を紹介してやろう。知り合いが息子に誰かいい人はいないかと言ってきているんだ。君を推薦しようと思う。開業医だぞ。西倉くんよりも金を持っているし、会社勤めする必要もなくなる。どうだね、いい話しだと思わないかね?」


イケメンだぞと社長が言う。

わたしにまでそんな話しを持ってくるなんて。しかも会社から追い出そうともしている。

今度は無理矢理わたしがお見合いをさせられるのかな?

そんなに邪魔なんだ、わたし……。