☆一番星☆
幸せ
.


「おはようございます」


「あ、絢華ちゃん、おはよ」


「店長、……あたし今日ホールに出れますかね?」




出勤直前まで頑張ったんだけど、結局全く隠せなくて……


思いっきり“泣きました!”って顔のまま。




「……」


「やっぱりひどいですか?」


「なんかあった?」


「えっ、何でですか?」


「いや、珍しいなと思って。絢華ちゃんがそんな状態で出勤してくるなんて。……三年前ですら、そんなことはほとんどなかっただろ?」




相変わらず、店長は鋭いなぁ。




「吹っ切れたんです」


「ん?吹っ切れた?」


「はい。夢に優太が出てきたんです。いつもの夢とは違って、妙にリアルな夢で、……遺言のようなものを残してくれました」




また涙が溢れてきた。
< 177 / 363 >

この作品をシェア

pagetop