☆一番星☆
ワガママ
.



そしてまた土曜日がやってきた。


蒼太は毎日、土曜日をまだかまだかと待ってる。


そんな蒼太を見て、あたしも心があったかくなる。


優太がやっていたバスケを、蒼太がやるって言い出したことに、凄く心があったかくなってる。






「しゅんにいちゃーん!」


「おー、蒼太」




ようやくやって来た土曜日に、ウキウキしながら公園へ向かった蒼太。


舜くんの姿を見つけるなり、大声で叫んで走り出した。


だけど、いつの間にか呼び方が“しゅんにいちゃん”と“蒼太”に変わってることに気付く。




「あっ、絢華さん、おはようございます」


「おはよ、舜くん」




舜くんの笑顔って、凄く爽やかだな。




「しゅんにいちゃん、ボクね、すこしれんしゅうしたんだよ」


「おー、偉いじゃん」




舜くんはそう言って、蒼太の頭を撫でている。
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