*云っちゃいけない言葉...



いま、胸はお兄ちゃんの手に収まりきれないくらい大きくなった。

目を閉じてお兄ちゃんの手のようにたどってみるけれど、どんなにしてもやっぱりあたしの手ではあの感覚が呼び覚まされない。

脚を開いて中心に触れても、引きつれたままで躰は少しも応えない。

お兄ちゃんの手を思いだすことはできるのに、その手でなければあたしは感じなくなってしまうのだろう。


躰だけじゃなくて何もかも。


あたしはお母さんと同じでお兄ちゃんにべったりした。

何かしているつもりで、してもらっていたのは結局あたしのほうだ。

だからお兄ちゃんは……決めた。


いつの間にか最初の頃みたいには触れてもらえなくなった胸、けっして越えようとしない一線、お兄ちゃんが最後までは触れさせてくれないこと、それらがあたしに“いつか”を警告していた。


それが今日。


「お兄ちゃん――」


だれも聞く人はいないというのに、あたしはそのさきを呑みこんだ。




出ていかないで。




それは、けっして云っちゃいけない言葉。



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