*真逆の温度、その間で。



連休中で東京へと向かう新幹線は満杯だった。

座る席はなく、抱きしめられるようにしてお兄ちゃんがあたしの躰を支えていた。


「寧音を守ってやらなきゃっていう気持ちはガキの頃からずっとあった。けど、いまは守りたいってしか思わない。無理やり連れてきて悪いと思ってる」


顔をうつむけたお兄ちゃんの声があたしのすぐ頭上で囁く。

あたしの「ううん」という返事は聞こえたのか、お兄ちゃんは続けた。


「けど、待っていたらまた今日みたいなことが……」


お兄ちゃんは言葉を途切れさせてふるえた息を吐きだした。

しばらく黙りこんでからまた口を開く。


「手遅れにはしたくない。何もしてやれないかもしれない。けど、離れているよりはマシだ。寧音、おれたちは……」


その言葉の続きはお兄ちゃんの腕が語った。

あたしはきつく締めつけられる。

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