貴方の愛に捕らわれて

セーターを脱がると榊の言葉を思い出す。



香織の体は確かに、ガリガリに痩せていた。



胸元に目をやれば、肋骨がハッキリとわかる。



色んな女の裸を見てきたが、こんなに痩せた体を見るのは始めるだ。






どういう事だよ香織………




腕の中の小さな体は少しの力でも折れてしまいそうで、慎重にスウェットを着せると、静かにベッドに寝かせた。



首筋を流れる汗を拭ってやると、気持ち良さそうにスースーと寝息をたてて眠る香織。




お前は一体、何を抱えてるんだ?





起きたら全てを聞き出してやる。



そしてお前の抱えてるものを、取り除いてやる。だから安心して眠れ。



香織の唇に触れるだけの口付けを落とすと、愛しい小鳥を守るように、布団の上から抱きしめた。




猛saido end



 
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