その日の仕事は、少しだけ早めに終わった。

彼女の待つ部屋に帰るのは、本当にうれしい。彼女が来てくれてから、こんなにも気持ちが高揚している自分がおかしくて仕方ない。


だけど、駐車場に車を止めた時、その異変に気がついた。いつもは窓から漏れている明かりが、今日は……。


何かあったのか?
今日、彼女は仕事だったはず。だけど、何かあれば加納さんから連絡が入るだろう。


まさか、事故?

全身に鳥肌が立ってしまう。
もう止めてくれ。彼女を苦しめるのは。



慌てて部屋に飛び込んで、電気をつける。

良かった。その暗闇の中に、彼女は、いた――。


けれど、その様子を一目見ただけで、何かあったんだと分かってしまった。
加納さんから連絡がないということは、仕事上の事ではないだろう。

一体何が?


憔悴しきったその顔。
無理に笑おうとしている彼女が痛々しい。




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