彼女の車いすを決めたころだった。

俺たちの意志とは関係のないところで、ゆっくり運命の歯車が回りだしたのは……。



突然上京してきた両親。
すぐに帰ると言うから休憩時間に会うと、驚くことを口にした。



「璃音さんとは別れなさい。あなたの人生が、ダメになる」


お袋がそう口にしたとき、ここが会社のロビーだと言うことを思いだして、思わず殴りそうになるのを必死でこらえた。



「ダメになる? なんでだ。俺がダメになるとしたら、璃音を失ったときだ」



分かっていない。全然分かっていない。


そんな軽い気持ちで、彼女の傍にいるわけじゃない。
自分の命を懸けてでも、彼女の傍にいたいのは、俺の方なんだ。



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