シンデレラに玻璃の星冠をⅠ

・事情 桜Side

　桜Side
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13日間。


それが私達に与えられた猶予。


誰もが十分に判っている。


芹霞さんを守ること。

櫂様の…強いては紫堂の潔白を証明すること。


そして。


氷皇の隷属に堪えること。


私は。


私達は。


櫂様だからお仕えするのであって、それ以外に傅(かしず)く気はない。


例え櫂様が氷皇に逆らえぬ立場にいようと、それが私達の心を変える要因にはなりえない。


それ処か、力不足を嘆かずには居られない。


私がもう少し強ければ。


櫂様の屈辱に満ちた顔を、和らげることが出来るのに。


今、窮状には違いない。


しかし。


芹霞さんが傍に居るこの状況は、少なくとも精神的な面に置いては救われていて。


救うはずが救われるというおかしな状況だけれども、だからこそ芹霞さんという存在なのだと納得出来るおかしな自分もいて。