覆される都市伝説

暑い朝

「ううっ…」

『…はっ!』

わたしは女の子の呻き声で、眼を覚ました。

…あれ? 

わたし、もしかしなくても眠ってた?

「朝も朝とて暑い…。風呂でも入るかな」

もっそりと起き上がった女の子は、昨夜より機嫌は回復したいみたい。

『あっあのぉ…』

わたしも続いて起き上がると、女の子は視線を向けてきた。

「お前、料理作れるんだよな? 朝飯、頼む」

『えっ? でもわたし、もう体が無いから…』

料理なんてできるはずもない、と思った。

だけど女の子はケロッとして、一言。

「一晩中、私の力をお前に注ぎ込んだ。この部屋の中であれば、お前は普通の人間と同じ行動ができるはずだ」
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