お花見の季節も終わり、ゴールデンウイークが来るのを心待ちに毎日を過ごしていた4月中旬。

待ちわびた一筋の光が見えてきた。

つわりの終わりそうな気配を感じ始めたのだ。

つわりの終わり方は人それぞれで、段々と体調が良くなっていく人もいればある日突然パァっと光が射したかのように気持ち悪さがなくなる人もいるらしい。

私は後者の方が体も心もスッキリしそうでいいじゃん、なんて期待していたのだが大抵の人がそうであるように私も前者のタイプだった。

何となく今日は調子がいいなと思う日が続くようになり、普段の1000倍近くになってしまったんじゃないかと思われた嗅覚も徐々に元に戻り始めた。

もうすぐ妊娠5ヶ月。

やっと、俗に言う「安定期」に入る。

その頃、早くも私のお腹は膨らみ始めていた。

途端にお腹の大きさが気になりだしてくる。

5ヶ月でこの膨らみはちょっと大きすぎじゃないか?

そもそもこれは赤ちゃんの膨らみなのか?

妊娠がわかってからというもの、腹筋を一切使っていない。

いや言うほど元々腹筋が強い訳では無いが、「お腹を引っ込ませる」位の筋肉はある。

それがこの2、3ヶ月の間お腹に力を入れることすらしていない。

それでお腹がぽっこりしたのでは?

これは赤ちゃんなのか、それともただの脂肪なのか、はたまた妊娠発覚当初から続いている便秘のせいなのか。

ある日、会社の女子トイレで他部署の女性社員に声を掛けられた。

「ねえ、ひょっとしてオメデタ?」

「はあ、実はそうなんです」

あ、まだ安定期じゃ無いから秘密にして下さいね。

こう言おうとした瞬間、社員さんが言った。

「そのお腹だともう7ヶ月くらい?」

な、7ヶ月・・。

「あっ、まだ5ヶ月です」

まだ5ヶ月前なのに、無駄なサバを読んでしまった。

さらに社員さんが一言。

「ずいぶんお腹出てるね」

お腹の膨らみは赤ちゃんプラス脂肪だということがわかった。


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