高天原異聞 ~女神の言伝~

5 理を斬る


 彼女は、知っているのだろうか。

 どれほど、自分が彼女を愛しているか。
 どれほど、彼女は自分が愛されているか。

 この想いのどれほどが、伝わっているのか。
 何を捧げれば、信じてもらえるのだろうか。

 命か。
 世界か。

 自分は、何も惜しまないだろう。
 この心を正しく伝える術が、あるものならば――






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