こちらミクモ探偵事務所3

嵐が過ぎ去ったようにしんと静まる部屋。
台風で飛ばされている新聞紙の如く、事件は急に舞い込んできた。

「……だから言ったろ?事件は起きるって」

「やっぱり探偵の勘ってやつか?」

「そうそう。意外と当たるんだよね」

芳樹はため息をつくと、玄関の鍵を閉めた。

「誘拐か……」

ボソッと呟いてみる。

知り合いでも何でもないが、夏紀の安否が気になる。
受験勉強どころではない。

紘哉はデスクに近寄ると、開きっぱなしだった参考書とノートを閉じた。

< 67 / 217 >

この作品をシェア

pagetop