妄毒シチュー
かいそう
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それは火曜日の昼間の事。

あたしの気持ちとは正反対の雲ひとつない綺麗な青空。
頭上には眩しすぎる太陽。足元にはあたしひとり分の濃く短い影。

今日の仕事は、いつか旅行に行く時にでもまとめて使おうなんて思ってため込んでいた有給を使って休みにした。



嗚呼、平日休みサイコー!


ムリヤリテンションを上げるために、音痴なこのあたしが鼻唄なんて歌いながら、家の近所のコンビニで500ミリリットル入りの缶ビールを6本買った帰り道での事だった。

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