さよなら、いつか。①―幕末新選組伝―
「へいへい、俺はもう行きますよーだ。」




「ばいばいっ!」



べー、と舌を見せると、原田さんは眉を顰めた。




「ばいばい?」



何言ってんの、この人。




あ!




バイバイは横文字だ。




この時代の人に横文字は通じない。




「さよならってことです!」




「ふーん、150年後はさようならをバイバイって言うんね。」



なんだか馬鹿にされてるような…。




また言い返しそうになったけど、さすがに2度目はなかった。




「あず、夕餉の準備しようか?」



ゆうげ、は、多分夜ご飯のこと。



沖田さんの声で、またご飯づくりを忘れていたことに気付く。




「あああ!原田さんのせいだ!手伝ってください!」




「あ!?なんで俺が!?」



なんだかさっきもあったシチュエーション。




結局、巻き戻しじゃん!

< 66 / 308 >

この作品をシェア

pagetop