アラサーだって夢をみる
◇夢のはじまり

如月、東京

高度が徐々に下がっていく。

その感覚が気持ち悪くて目を閉じると、シートベルト着用を知らせる電子音が鳴った。

着陸態勢に入るアナウンスに、私は飲みかけのコーヒーを慌てて口にする。

もうすぐ羽田に到着。
着いたら京急に乗って。

品川に着いたらホテルにチェックインして、
それから美容室へ行って。

そして。

そこまで考えて頬が熱くなった。

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