アラサーだって夢をみる

豹変とホントの気持ち




「忘れ物ない?」

もう一度室内を見渡して、私は頷いた。

一緒に部屋を出て、ホテルの駐車場に向かう。

私は来た時と同じように電車で帰るつもりだったのだけど、
三神さんが車で送ってくれると言うので甘えてしまった。

平日の通勤時間帯を過ぎたとはいえ、人の多い駅と電車を思い浮かべるだけでうんざりしまったからだ。

それに――。
そうすれば、あと少しの間、一緒に居られるから。



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