雨粒のワルツ
3.雨粒のワルツ
「ってわけ」


結納が済んだ翌日の夜

私は八木澤家に初めて泊まることになった。


もちろんお客様用の部屋に、一人で、だけど

伸也さんの妹の亜澄ちゃんとすっかり二人で夜更かし

女子二人だと話は尽きないのが当たり前。



「えー、なんか、漫画とか小説みたい!!」


亜澄ちゃんは伸也さんの血のつながらない妹だそうだ。

だけど、伸也さんは亜澄ちゃんを本当の妹みたいに可愛がっていて

最初はライバル視されていたけれど、今は本当の姉妹みたいに仲良しになった。



「それで、亜澄ちゃんのほうはどうなの?秋月さんと」



今まで私の馴れ初めについて、しつこく聞き出してきたので

今度はお返しとばかりにしつこく迫る。
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