王子様は囚われ王女に恋をする
舞踏会
「なぜ私が舞踏会にでなければならないの?!」

部屋に戻るなり、用意されたドレスを見て
アリシアは怒りに震えた。

「アリシア様、落ち着いてください」

そう言われても落ち着けるわけもなく
白地に金の刺繍がほどこされたドレスをベッドに放り投げた。

「カイル王子は私を見せ物にする気?」

アリシアは部屋の中をいったり来たり歩き続ける。

そんな彼女にイライザは言った。

「王様とお妃様がアリシア様にお会いしたいそうです」

「王様たちが?」

幼い頃一度だけ会ったことがある
王様とお妃様の記憶がよみがえる。
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