ハーレム ブラッド2
嫌い嫌いは大好きだから…あんたなんか嫌い!
空き地



「幸大さん!!」


咲子が素早く下り立つ。



鉄パイプが心臓を貫通しているが出血は少ない。

「きっと鉄パイプが邪魔で回復ができないのね…」

姫野が言う。

「確か…体のしゅよーきかんとかが回復する時は一時的に仮死状態になるって聞いたことがあるぞ。」

マリアが言う。

「主要器官のこと?」

優衣が言う。

「仮死状態ってことは…幸大さんはまだ生きてるんですか?」

沙羅が言う。

「多分ね…

私が幸大君の体を抑えるから咲子ちゃんは鉄パイプを抜いて。」

クーニャが言う。

「はい。」


ぐっ…

咲子が鉄パイプを握る。

「ふっ!」

ズボッ!

勢いよく鉄パイプが引き抜かれた。


ジュゥゥゥ…


幸大の傷口がみるみる塞がっていく。

「げほぁっ!?」

咳き込むと同時に幸大が目を覚ました。

「あ…あれ?

ここは…」

幸大が咲子を見る。

「無事でしたか…」

咲子が言う。


「あ…そっか…

鉄パイプがまさか刺さるとは思わなかったらな…

刺さってすぐに気絶したからな…」

幸大が言う。

「幸大さん…生きてて、良かったです!!」

「心配したんだぞ、バカヤロー!!」

沙羅とマリアが言う。

「危うく…死ぬかと思った。」

幸大が言う。

「いや、仮とは言え一時的に死んでたのよ。」

姫野が言う。
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