こちらミクモ探偵事務所4

紘哉は小さくため息をついた。

正直、羽兎がいなくてもやっていける。
むしろ騒がしい人が一人減って、せいせいするくらいだ。

しかし、なぜか胸の辺りがモヤモヤする。

「――おーい、紘哉?」

恵一が彼の顔の前で手を振った。
紘哉は我に返り、恵一を見る。

「大丈夫か?」

「大丈夫だ」

とその時、紘哉のポケットの中で携帯電話が震えた。

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