シークレットな極上LOVE
止められない想い


「遅かったじゃない!」


戻るなり、お局さまに叱られてしまった。


「ちゃんと渡せたの?」


「はい。社長の検印をもらって来たので」


「検印!?もう?」


半信半疑のお局さまに、あたしは資料の山を返した。


「本当だわ。すごい」


ご満悦の課長さまの後ろ姿を見ながら、さっきの社長室の出来事を思い出す。


信じられない…。


社長と約束しちゃった。


と、その時だった。


「あっ、社長!」


美加の言葉にドキッとして、思いっきり振り返る。


そこには、いつもの笑顔の彰斗さんがいた。



< 53 / 408 >

この作品をシェア

pagetop