幼い頃の私は、まっしろなお姫様だった。


ありのままに振る舞うことしか知らない、純粋な子供だった。


暴君で世間知らずで、いつもわがままばかり言っては、よくシロやりさを困らせる。

それでも周りは許してくれると、自惚れていた。


私が私のことを可愛いと思ったら『可愛いでしょう』と自慢気に言っていたし。

『可愛くないわけがない』と言って、同意を求めてみたりもした。


世界は何があっても私に優しくて、なにがあっても私を守ってくれると思っていた。

みんな私のことを可愛いと思ってくれていて、隣にはシロとりさがいて。

周りは笑顔で溢れている。


…それがいつまでも続く日常だと、信じて疑わなかった。


だから、私はそのときが来るまで気づかなかった。


いつものように綺麗なドレスを着て、愛らしく裾を揺らす。

そうして鏡から振り返って見れば、そこにあったのは人々の呆れた顔やうんざりした顔だった。


それまで当たり前のように存在していた、手を叩いて私を褒めちぎってくれるひとも、声も、ある日突然に消えてしまった。




この作品のキーワード
デレツン  王子様  わがまま  文化祭  猫かぶり  幼なじみ  美少女  イケメン  おバカ  高校生 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。