恋愛の条件
7.決戦の日
サイバーマイクロ社のプレゼンを控え、奈央はどうしてもモヤモヤする自分の気持ちが落ち着かず、親友の沙希をいつもの居酒屋に呼び出していた。

8時を過ぎて呼び出された沙希は非常に機嫌が悪かった。

「そんな怒んないでよ~」

「怒りたくもなるわよっ!デートの最中に呼び出されて、その上30分も待たされたんだからっ!」

手にした焼酎を一気に飲み干す友人に、奈央は手を合わせて謝る。

「ごめんってぇ~今日はおごるから!好きなだけ飲んで?ね?」

「で、どうしたの?今まで仕事?」

「うん、今終わったところ」

「何?例のサイバーマイクロ社の件?」

「そう!やっと準備終わったのよ。でも修と片桐さんはまだ残ってるわ」

「へぇ、今回はダブルエースで持っていくんだ?」

「まぁね、あの二人はこの取引は絶対に取れるものって信じてるみたい」

「で、仕事の愚痴じゃないわよね?」

沙希はさっさと本題を言えといわんばかりに奈央を見据えた。

「う、うん……」

奈央は修一とのことをどう説明しようか迷う。


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