エロスからタナトスへ
18 タナトス
聖書にこんな一節がある。

«官能の欲望はわたしたちをあちこち引きずり回し、

 さまよわせる。

 そしてある時が過ぎると、いったいあなたに何が残るのか。

 良心の悔恨、心の乱れがあるだけ。

 つねに人は喜びの中に家を出て、悲しみの中に戻ってくるのだから、

 夕べの快楽が翌朝の悲しみとなる。

 そうして官能の喜びは、最初は興味を引かれるが、

 最後は傷を負わせ、人を殺す。»
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