《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
私だって、『はい、そうですか』と花嫁にはなりたくない。




先生の方が私よりも実力は上。
振り下ろされる竹刀の力は力強い。


私は先生の力で押される。


私が女だからだと手加減はしない。獰猛な紫色の瞳で睨み据え、苛烈に竹刀を振り下ろす。



私だって、全国一の実力者。
負けられないーーー・・・


私と先生の竹刀が激しくぶつかり合う。
居合の声もいっそ強くなる。



「!!?」



一瞬、無防備になった私の左の胴に先生の竹刀が当たった。



「勝負あり!!」


閑音君の大声。



私が負けた・・・
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