二人のひみつ基地
陸君からの不意な誘い
お昼休みに愛子と二人で学食で昼食を食べていると

「ねぇ。ここに座ってもいい?」

声のする方を向くとそこには陸君が笑っていた。

愛子は自分の隣の椅子を引いて

「どうぞ、どうぞ。ここに座って」

陸君を自分の隣へと促した。

陸君は愛子に言われるままその席に座った。

「僕さ、自分と同じ中学出身の友達が居なくてさ……ちょっと困ってるんだ」

「そうなの?私達で良ければ友達になってもいいよ」

愛子が透かさずそう言う。

「うれしいなぁ」

そう、はにかんだ顔も可愛い。

「不躾で悪いんだけど……二人にお願いがあるんだ」

「お願い?」

「うん……これなんだけど」

そう言ってポケットから取り出したのはチケットの様なもの。
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