私のベッドは、ユズのうちにあるものみたいに大きくない。
 ユズの部屋で一緒に寝たときは、ベッドに余裕があったから、一人で寝ているのと同じような感じだった。

 私のベッドで一緒に寝るとなると、あのときのようには行かない。

「あの」

 食事が終わって、私はユズに話しかけた。風呂上りでスウェットに着替えたユズは、やっぱり美味しそうに私の料理を平らげた。

「私お風呂に入ってくるけど、テレビでも見てる? それとも先に……」
「杏奈のこと待ってる」
「わかった」

 自分の部屋に戻って、ベッドを見つめて考える。
 ここに二人で寝るのは、無理があるんじゃないだろうか。

 そんなことを考えながらも、ユズを待たせては悪いと思ってすぐにお風呂場に向かった。


 お風呂から上がって、リビングを覗く。テレビの音が聞こえないことに気づいた。

「ユズ?」

 返事がない。
 私は濡れた髪をタオルで押さえながら、ソファに近づいた。
 ユズは、ソファにもたれるようにして眠っていた。

「……」

 出張帰りにまっすぐここに来たと言っていたから、きっと休む暇もなかったのだろう。悪いことをしてしまった。
 こんなところで寝たら風邪を引いてしまうけど、私じゃ到底ユズは運べない。
 私は起こしては悪いと思い、部屋から毛布を持ってきて、ユズにかけようとした。

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