雪が降る町~追憶のletter~

ドンッ

「!?」

目を瞑ってただそこに立っていた少女に大学生のグループの一人がぶつかる。


「ごっごめん!」


そういってその男は少女の肩を掴み、頭に薄らと積もった雪を軽くほろってあげた。


「なにやってんだよー亮!いくぞー」
「カウントダウンに間に合わねぇぞ」
「そんな子ナンパしたら犯罪で捕まるぞー」


そんな風に連れに茶化されながらその男はいそいで友人の元へ戻ろうとした時に少女の足もとになにかが落ちた。


「あ···」
「ん?あ、落としてた?!」


少女の声に振り向き、男は自分が落としたと思われるそれを拾い上げて、少女ににこりと笑顔を向けて『ありがと、ごめんね』と去ってしまった。





「今の···白い、封筒···」




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