翌日は昨日の雨があがってよく晴れたいい天気。

うちの学校は夏に大学祭がある。ここ最近はその準備でキャンパスは賑わっていた。

私は一人その様子を階段の踊り場の窓から眺めてぼーっとしていた。


「陽菜ちゃん」


私は勢いよく振り向いた。

だって、その声の主が誰だかすぐにわかったから。


「大和さん」
「何みてたの?」
「え…と…特に…」


なんだろう…

いつも穏やかな人だけど、今日は更に柔らかい雰囲気がする。

私に向ける笑顔が眩しい。


「…あぁ。大学祭の準備を見てたんだ。」


私と並んで窓の外を見てそう言った。
私もまた窓の外を向くように立ち直した。


「そう…なんか…みんな楽しそうで」


私は外を見ながら言った。


「うん。わかるよ。」


そのあとどれくらいか…
やや暫く二人で黙って外の様子を眺めるだけ。

だけど不思議なことに緊張感よりも穏やかな空気に包まれているような、心地いい時間が二人の間を流れていた。




この作品のキーワード
  双子  純愛  切ない  嫉妬    泣ける  勘違い  偽り  生きる 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。