家元の花嫁【加筆修正中】
「実はさ、俺の妹のダチが金に困ってて……今週末にもアパートを追い出されるらしいんだわ」
「はぁ…」
「っんで、その子の引き取りを頼みたいってワケ」
「はっ?!言ってる事がサッパリ解らないんですけど?」
「だから、その子の金を工面する代わりに、嫁のフリでもして貰えって話!そしたら、お前も跡を継げるだろ?」
「いや、…………フリとか無理ですから」
「けどじゃあさ、その子、住む所無くなったら絶対『夜の蝶』になるぜ?それに、その子……マジで超可愛いんだよ!お前、いいのか?可愛い子猫ちゃんが、エロ親父の餌食になるのを放っておいて……」
「………俺には関係ないし」
久しぶりに呼び出されたかと思えば、
いきなり、何を言い出すんだよ………この人は。
見知らぬ女の為に金の工面をしろ?
………幾らお金に困って無くてもお断りだ。
嫁のフリをして貰え?
………図に乗って、そのまま居座られたどうすんだよ。
俺の中では既に答えは出ていた。
すると、圭介さんは徐に携帯をいじり始めた。
暫くすると、