桜星サンセット
「こういうイベントって固いだろ。スピーチばっかでつまんないし。お客さん同士が話して楽しんで欲しかった。そのためにもお茶がおいしくないと」

確かに校長先生の話ほどつまらない物はない。

「そうなんだ。うまくいったんだよね」

「まあね。お客さんがあんなにお茶のお替りするのは予定外だったけど」

そっかお替りしてくれたから茶葉が足りなくなったんだ。

「それだけお話してたってことだ」

「ああ」

短い、ああ、にコウスケの充実感や感動が詰まっていた。

こんなイベントを大人に混じってやるってどんな気持だろう?

跡取りっていう責任はどれ位の重圧があるのだろう?

私がやった事は小さいけど一緒に同じ感動を味わった。

辛かったけどやっぱやって良かったな。

「バイト代もらって帰れよ。チビ」

肩をポンと叩いて笑顔で会場を出て行った。

はぁ?チビって?

私の事?

失礼な、そんなに小さくないもん。

コウスケから見たら小さいかもしれないけど・・・。

そう思いながらも私からも笑顔が漏れていた。

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