桜星サンセット
夏休み
旅行当日、朝早く大きなカバンで待ち合わせの駅へと向かった。

泊まりの時はいつもみんなより荷物が多くなってしまう。

自分で詰めた後、お母さんがさらにあれこれ持っていきなさいと言ってさらに荷物が大きくなる。

この性格はお母さん譲りらしい。

「コウ、すごい荷物だね」

案の定アンに言われてしまった。

アンは私の3分の1くらいの小さなカバン。

「何入ってるの?コウが入っちゃいそうな大きさ」

アンは楽しそうに私をからかう。

でも平気、楽しいんだもん。

一度乗換えをして、後は2時間半の列車旅行。

早速カバンからお菓子を取り出す。

スナック菓子、クッキー、チョコ、グミ、アメ、ガム、おせんべい、サキイカまでなんでも揃っている。

多分食べきれないけど、旅行にお菓子は絶対必要。

イチゴのチョコレートを一粒口に入れる。

ゆっくり溶けていくのと同じ速度で知らない街へと景色が変わっていく。

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