再会～初恋のやり直し～

初恋の終わり

翌朝私は彼の車で自宅に帰った。私を旦那はにこやかに迎え入れてくれた。

「どうだった?楽しかったかい？」

彼は興味津々と渡しに聞いてきた。

「初恋の彼とのアバンチュールは楽しかったかい？」

到底、夫婦の会話ではない。

「はい。とっても。」

ほほを紅くして答える私もどうかと思う。

「野球すっげー楽しかったんだぜ。オレ絶対プロ野球選手になりたい。」

昨日、旦那と見に行ったプロ野球に興奮したのか正輝は上機嫌だ！

「お父さん、また連れてってね。」

「おっしゃー！」

自分の旦那が野球が好きだったなんて初めて知った。子供も父親と共通の趣味ができたことがうれしかったようで２人はキャッチボールをすると公園に出かけていった。

なんか家族っぽい。３人とも肩の力が抜けたようでやりたいようにやりたいことを楽しんでる感じだ。

ひとりの時間を楽しんでいると、浅野さんから電話があった。

「ちょっとあんた三好から聞いたよ～。やるじゃ～ん！あんんたの旦那もすごいな～。で、どうするのよ？」

それから、私達は２時間ぐらいまるで女子高生のようにぺちゃくちゃ話をした。初体験の告白をして興奮していたが時計をみて私は言った。

「キャーこんな時間。ご飯作んなきゃ～。」

「いいじゃん、夕飯なんかチャチャっと作ってこっちくれば。あんたが大人になった祝賀会でもやろうよ。」

「何それ？私いくつだと思ってるの？」

「年齢なんて関係ないよ～。」

その時、旦那と子供が帰ってきた。

「お母さん。今日はお赤飯かって来たよ。何かお母さんが大人になった記念だってさ！」

電話のむこうで浅野さんが大笑いしてる。

「あんたとこの旦那、本当にすごいな～！あんた絶対に愛されてるよ。ホントむかつくけど憎めないな～。今日は家族で祝賀会でもしてくれな～。また連絡すっよ。」

と言って浅野さんは電話を切ってしまった。なんか楽しい。昔から仲良くできてたらもっともっと楽しかっただろうな～。と思いながら私も電話を切った。