秘 密
弦月


私は結婚7年目を迎える、どこにでもいるような平凡な専業主婦。


誠実で優しい5つ年上の夫とは、ごく普通に知り合い、順調な交際期間を経て結婚した。


夫との生活は居心地が良く、そこに疑問なんてなくて、なに一つ不満を覚えることもない。

他人から見ても、順風満帆な生活だろう。



夫より少し早く起きて朝食を準備し、二人で食べる。

そして、出勤する夫を玄関まで見送った後は、家事を適度にこなし、自分の時間を謳歌しながら夫の帰りを待ち、

互いの誕生日や記念日には、腕を振るって少しだけ豪華な料理でお祝いする。


これが私の日常で、

こんな単調な毎日の繰り返しは、私が子どもの頃に憧れ、描いていた理想の家庭。



夫が居れば、これから先も、こんな平穏な生活がずっと続くものだと疑うこともせず、

充実した毎日は、私にときめくこと…恋をする感覚さえも、すっかり忘れさせていた。




そんな日々の中で

出逢ったのが彼…キョウだった。
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