男恐怖症克服ドキドキ大作戦!?

初めての本命(side 果穂)

✩初めての本命
次の日。なんとなく、桜崎君に会うのが嫌だった。
あたしが来てねって言ったのにね。
だって、恥ずかしかったから。
「果穂!!」
「うわ!!!びっくりしたな・・・。」
「ボーっとしてるんだもん。大丈夫か~!桜崎君のとこばっか見て、
男嫌いじゃなかったっけ~?」
「き・・・嫌いだよ!だから何!?」
「そんな、怒るなって!!」
「怒ってないし・・・」
「あっ!昨日どうだったの?」
「はあ!?そこ今聞く!?」
「そりゃ、そうでしょうよ。聞くに決まってる!」
そんな・・・言わなきゃダメ・・・?
知穂に言うのもっと恥ずかしさが増す。
知穂はあたしにすごく聞きたそうな顔で質問してくる。
まさかの質問攻めで。
「で!あのあとはって聞いてんの!?」
「え~・・・」
「いいから、早く答えなさい!!」
と言いながら、あたしの頬をつねってきた。
「いひゃいよ・・・・」
「だって、答えないでずっとネチネチしてるからでしょ!」
「う~・・・あのね、おかゆは作ってあげたよ。」
あたしはつねられた頬を触りながら答えた。
「それで!?」
「それでって・・・・もー!!キ・・・キスされ・・・た。」
「え━━━━!!キ・・・キス!!!!」
「声でかい!!!アホ。」
「キスってどういうこと・・・?」
「さ・・・桜崎君はあたしにキスしたこと、知らないと・・・思う。」
「なんで!?普通わかってるでしょ。」
「そうだけど、桜崎君にキスされたの、桜崎君、寝ぼけてだったから。」
「寝ぼけて・・・・って。」
「うん。あたしがおかゆできたからって起こそうとしたら、こう、グイッて。」
「果穂・・・顔、赤くなってるけど。ウフフ、りんごみたいだよ!」
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