悪魔のようなアナタ【完】



なんてめちゃくちゃな。

と灯里は目を剥いたが、玲士の顔はしごく冷静だ。

そのブリザードのような視線に灯里はガクリと肩を落とした。


――――こいつは生まれついての悪魔だ。


地獄に生まれるべきところを間違って人間界に生まれて来てしまったのだろう。

こいつと同期になったのが運の尽きなのか……。

と脱力した灯里の前で、玲士はヒラヒラと手を振って自分のフロアへと戻っていった。



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