一億よりも、一秒よりも。
服を着ることもシャワーに行くこともなく、男――ナユタはベッドから降りて菜の花に近づいた。
つい先ほど、まだお天道様が空の真ん中にある時間に私が摘み帰ってきたもの。無目的にただ茎を折られてきたもの。
それに鼻を近づけ、彼がエロティックだと評した香りを吸いこんでいる。
「ねえ、キョウは嫌い?」
それには答えず、私は裸のままシャワーへと向かった。
いつの間にか空には雲が出ていて、窓の外は薄暗くなっていた。
私とナユタは恋人という関係だ、たぶん。
そもそも恋人と友人のボーダーラインをセックスするか否かで設定するならば、だけれども。
つい先ほど、まだお天道様が空の真ん中にある時間に私が摘み帰ってきたもの。無目的にただ茎を折られてきたもの。
それに鼻を近づけ、彼がエロティックだと評した香りを吸いこんでいる。
「ねえ、キョウは嫌い?」
それには答えず、私は裸のままシャワーへと向かった。
いつの間にか空には雲が出ていて、窓の外は薄暗くなっていた。
私とナユタは恋人という関係だ、たぶん。
そもそも恋人と友人のボーダーラインをセックスするか否かで設定するならば、だけれども。