キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
「…つーか、怪しい女がいんだよ」


「怪しい女?どんな?」


「知らね―よ。でもそいつなぜか守を狙ってる」


「守くんを?どう狙ってるの?」


「…………」



パタンと教科書を閉じる佐和に、俺は空を睨みながら思い出す。


あれは2週間くらい前だったか。


守がなぜかいきなりオムライスを持って帰ってきた日があった。


しかもその日を境に、守は毎日のように夕食を持って帰ってくるようになった。


聞けば、どっかの女の家に通ってるらしい。




「はは、守くん可愛いもんね。やるじゃない」


「笑い事じゃねーし」


「でもそれじゃあ、怪しいというより優しいお姉さんなんじゃない?」


「ざけんな、んなもん騙されてんに決まってんだろ―が」





守のやつが昨夜、言った。


『僕、大きくなったらお姉ちゃんと結婚したいんだ』





ふざけんな…!


まだ8歳の守を騙して、どこの変態女が何を狙ってんだ。


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